VAMO金融豆知識第2弾は「投資信託と株の違い」についてお話しします。
テレビやニュースでも耳にする「株」や「投資信託」といった言葉。投資を始めるにも何が違うのかわからない方も多いと思います。この豆知識をきっかけにご自身の理解を深めて頂ければ幸いです。
投資信託と株の違いについては大きく6個の要点に分けてお伝えします。
■ 投資対象の違い
・株(株式)
企業が発行する株(株式)を購入し、その企業の資本の一部を所有することで「株主」になります。株主は企業の利益の一部を配当金という形で受け取ることや、株価の値上がりにより利益を得ることができます。ただし、企業の経営状況や市場の動向に影響される為、元本割れリスクが高くなる傾向にあります。
・投資信託
投資信託は、複数の株式や債券、不動産などを組み合わせた金融商品で、投資者が信託会社(運用会社:集まったお金を運用する会社)にお金を預け、そのお金を専門家が運用します。投資信託を購入することで、個別の株や債券に直接投資(購入)することなく、分散投資が可能です。これによりリスクが分散されることが一般的ですが、株同様に元本割れリスクは伴います。
■リスクの取り方
・株(株式)
株式は企業固有のリスク(業績不振、倒産など)や、市場全体のリスク(景気後退、金利上昇など)の影響を大きく受けます。1つの企業に集中して投資するため、リスクが高くなる可能性がありますが、その分、リターンも大きくなる可能性があります。
・投資信託
投資信託は、複数の株や債券に分散投資をするため、個別のリスクが分散されます。そのため、個別株よりもリスクが低いとされていますが、それでも投資信託に含まれる銘柄の種類により、市場全体の動きに影響されることがあります。例えば、株式型の投資信託は株式市場の影響を受けやすいです。
■運用の仕組み
・株(株式)
株式投資は、投資家自身が購入する株の銘柄や株を買うタイミング、売るタイミングを決めて運用します。自己責任で運用するため、市場の動向や個別企業の情報を自身で収集し、その情報に基づいて意思決定を行う必要があります。
・投資信託
投資投資信託は、運用会社が投資家の代わりに運用を行います。プロの運用者がポートフォリオを管理し、リスクを分散しながら投資を行います。株式同様、市場動向等の情報収集は意思決定(投資銘柄の決定)するために必要となりますが、運用の手間を省けるため、初心者にとっては使いやすい投資方法です。
■ 利便性と手数料
・株(株式)
株式投資は、証券口座を通じて購入・売却できますが、売買ごとに手数料がかかります。(手数料については、口座開設する金融機関や証券会社により異なります。)また、株式を選ぶためには、企業分析や市場動向を調べる必要があるため、ある程度の知識や時間が求められます。
・投資信託
投資信託は、証券会社や銀行を通じて簡単に購入できます。売買手数料が低い場合もありますが、購入する銘柄や口座開設している金融機関、証券会社により手数料は異なるので、確認が必要です。また投資信託では運用にかかる信託報酬(運用手数料)が毎年一定の割合でかかります。この信託報酬は運用のプロに対する報酬であり、通常、年1%前後ですが、投資信託の種類によって異なります。
■リターンの期待
・株(株式)
株式投資は、株価の値上がりや配当金を通じてリターンを得ます。長期的に見れば、企業の成長に伴って株価が上昇する可能性がありますが、短期的には価格変動が激しいため、リスクを取る代わりに高いリターンを狙うことができます。
・投資信託
投資信託は、分散投資を行うため、個別株に比べてリスクが分散され、比較的安定したリターンが期待できます。ただし、運用会社や投資信託の内容によってリターンの差はあります。株式型の投資信託であれば株式市場の影響を受けますが、債券型やバランス型の投資信託では、比較的安定した運用が期待できることがあります。
■投資の難易度
・株(株式)
株式投資は、企業の業績や市場動向を自分で分析して投資判断を下すため、投資に対する知識や経験、情報収集能力が求められます。
・投資信託
投資信託は、運用をプロが行うため、個別の企業分析や市場動向を深く理解していなくても、手軽に分散投資を行うことができます。しかし、株同様銘柄を選ぶ必要がある為、情報収集能力は求められます。
※本ブログに記載されている情報は、執筆時点におけるものであり、その正確性や信頼性については十分な注意を払っていますが、必ずしも正確性を保証するものではありません。情報は変更される可能性もある為、最新の情報を確認することをお勧めします。また、本ブログは一般的な金融知識の提供を目的としており、特定の投資を推奨するものではありません。投資判断は自己責任で行っていただき、必要に応じて専門家に相談されることをお勧めします。
【参照】
・日本証券業協会 (JSDA):https://www.jsda.or.jp/
・金融庁:https://www.fsa.go.jp/